如月小夜、ごくごく普通で、全ての要素が平均的で――そして、異常なほど影が薄い。そんな少女だ。
夏休みの暇潰しにＭＭＯＲＰＧ《シャドウ・アサシンズ・ワールド》を始めた小夜は、その影の薄さゆえのステルス能力を《忍者》クラスで活かし、超一流プレイヤー【クロ】へと一気に成長していく。
ある日、初心者プレイヤーのヒカリと出会ったクロは、弟子入りさせて欲しいと懇願され、紆余曲折の末パーティーを組むことになる。
だが、しばらくしてクロは、ヒカリの正体がクラスメイトのギャル・朝川明美であることを知る。
リアルの自分を知られればきっと幻滅される――そう思ったクロは、自らの正体を隠すことにするが……!?

超能力に目覚めた若者たちが集められる島。黒鋼和人は、その島にある桜ヶ丘学園に通う能力者の一人だが、能力は平凡以下、超能力の源である＜エーテル＞の影響範囲も２．７センチしかない落ちこぼれだった。そんなある日、和人は突然学内序列１位の孤高の存在、皇理緒に呼び出される。「貴方をチームに加えたいの」という理緒に戸惑い、目的を訝しむ和人だが、その理由は、本人ですら気づいていない和人の秘められた力で――。

就職して二年目のサラリーマン佐藤康介。ある日、自分のアパートに帰ってくると、知らない女子高生がやってきた。
会社の同僚の妹だという黒葉は、猫になってしまったと康介に告げる。そして、黒葉のことを人間だと認識できるのは康介だけらしい。
サラリーマンと猫になってしまったＪＫの奇妙で騒がしい同居生活が始まる――。

アインホルン伯爵家の令嬢ヘルミーナは、幼馴染の侍女のシャルロッテと共に、北方の古城の中で『邪神召喚の儀式』という殺し合いのゲームに巻き込まれてしまう。
城にいる八名の人間の内、二人が“悪魔”となって一晩に一人誰かを殺害する。悪魔でない人間は疑わしい人間を一日一回投票で処刑し、悪魔を全滅させるまで城からは出られない。死が迫るゲームの中で、ヘルミーナはシャルロッテを守るために一心不乱に生き延びようとするが……!?