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篠田桃紅 ギャラリー
講談社『これでおしまい』発売記念
日本初公開
バーチャル篠田桃紅展
Toko Shinoda Virtual Exhibition

世界的な美術家、篠田桃紅さんの最後の本となった『これでおしまい』(講談社刊)にふさわしい、
米国のメトロポリタン美術館・ボストン美術館・スミス大学美術館とのコラボが実現しました。
日本初公開となる、世界最高の美術館が所蔵する桃紅さんのアート作品と、本書から抜粋した
桃紅さんの珠玉の言葉が相見えたバーチャル空間の誕生です。

協力=ザ・トールマン コレクション(米国の美術館収蔵の篠田桃紅作品)
篠田桃紅 プロフィール
美術家。1913 (大正2)年生まれ。5歳の頃に父に書の手ほどきを受け、
桃紅という雅号がつけられた。
墨を用いた抽象表現という新たな芸術を切り拓き、1956年、単身渡米。
ニューヨークの一流ギャラリーで個展を開き、世界から絶賛される。
作品は数十におよぶ海外・国内の美術館、宮内庁、海外王室、そして
政府公共施設などに所蔵されている。
講談社『これでおしまい』掲載作品
《千秋》2002年作
《すさび》2002年作
人は自由にどのように考えてもいいのです。
どのように考えてもいいどころではありません。
どのようにも考えなくてはいけない。
それが自分の人生を生きる鍵です。
『これでおしまい』本文より
メトロポリタン美術館収蔵作品(日本初公開)
《Golden Tablets》2011年作 肉筆絵画
《Words of Gold》2011年作 肉筆絵画
人は、ああこれで満足したってことはあり得ないのね。
ああ嬉しい、ああこれでもうこの世に望みはない、
ああ良かったって言っている人、いるかしら。
この世は真に満足なんて得られっこないのよ。
『これでおしまい』本文より
ボストン美術館収蔵作品(日本初公開)
《Avanti》2008年作 リトグラフ、手彩
《Vermillion Breeze》2008年作 リトグラフ、手彩
《Abundance》2009年作 エッチング
《Exultation》2009年作 エッチング
《Imi》2009年作 エッチング
《Integrity》2009年作 エッチング
《Katachi》2009年作 エッチング
墨絵はお利口。人の想像力を頼りにしているんだから。
「これはこういう色ですよ」と何も押しつけない。
自然の美しさを知ったとき、私は墨というものの
知恵の深さを深く感じ取りましたね。
『これでおしまい』本文より
スミス大学美術館収蔵作品(日本初公開)
《A Glade》1999年作 リトグラフ、手彩
《Attainment》2007年作 リトグラフ、手彩
《Contemplation》1979年作 リトグラフ、手彩
《Drama》1997年作 リトグラフ、手彩
《Esteem》1997年作 リトグラフ、手彩
《Mystic Texts》2007年作 リトグラフ、手彩
《Relativity》2005年作 リトグラフ、手彩
《Rise》1988年作 リトグラフ、手彩
《Setting Forth》2007年作 リトグラフ、手彩
《Spring》1978年作 リトグラフ、手彩
今日は何々をしなければではなく、今日は何をするのか。
その日の風の吹き方によって生きたい。
『これでおしまい』本文より
著書紹介
これでおしまい。

この本の制作途中、「これが最後の本になる」とご本人は繰り返し言っていました。
篠田さんの人生哲学を短い言葉で伝える「ことば編」と、これまでの人生を写真と文章で振り返る「人生編」、二部構成でお届けする、最後にして渾身の著作です。

「自由というのは、気ままにやりたい放題することではなく、自分というものを立てて、自分の責任で自分を生かしていくこと。やりたいように振る舞って、人にも頼る。それは自由ではありません。自分の行動に責任を持って考え、自分でやる。それが自由で、だから自らに由る(=因る、依る)という字を書くのです」

今の時代、自由の大切さを誰もがわかっているけれど、「自らに由って立つ」ことの難しさは変わっていないかもしれません。
本書の桃紅さんの言葉は、自分らしい人生を生きたいすべての人に向けての、エールとアドバイスになるでしょう。

展覧会情報
そごう美術館にて「篠田桃紅展 とどめ得ぬもの 墨のいろ 心のかたち」開催中
会期は2021年4月3日(土)~5月9日(日)
詳細はこちら
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