三年間住み込みで働いた屋敷を理不尽に追い出されたルシル。彼女は新しい就職先を求めてド田舎にやってきたが、そこで紹介されたのは、無口で無愛想な魔法使いフィリスの屋敷だった。
気難しいフィリスの屋敷での仕事は、蓋を開けてみるとルシルにとっては好条件！新しい職場を死守するべく、彼女は地雷を回避するためにフィリスの観察を始める。
フィリスのことを知っていくうちに、意外な一面に出会い、ルシルの気持ちは徐々に変化していき――。

アラサー社会人、一ノ蔵更紗の日常は、あまりに忙しいせいか疲れ続ける毎日だった。
そんな日々に疲れ果てたある日、彼女は夢で出会った女神から『あなたは実は魔力が必要な体質なの』と衝撃の事実を聞かされ、異世界へと飛ばされてしまう。
更紗が目を開けると……自身は少女へ戻され、周りは魔物ばかり！
いきなりのピンチだったが、ダンジョンに住むハンター、ネリーに拾われて、なんとか生きる術を手に入れる。
しかし魔物が周りをうろつく家から出るために、更紗は魔法を身につける他なく――。

会社員の女性カレンにはある隠しごとがあった。それは、自分の素顔が嫌いなこと。彼女はメイクのスキルを上達させ、美人だといわれる顔をつくっていたのだ。
――カレンはある日、元の姿のまま異世界に転移してしまう。しかし、カレンは日本で使っていた化粧品を召喚する特殊スキルを取得していた！
さらに、カレンの化粧姿がこの国の第二皇子の婚約者（行方不明中）に似ていることが判明。カレンは第三皇子・サマルに保護され、ようやく平和な王宮暮らしがはじまると思われたが、やがて後継者問題に巻き込まれていき……!?

謎が多い一族、ヴェルノワ公爵家のご当主様と結婚したものの、旦那様はなんと御年八十歳、寝たきりで意識がなく、呪われているという。政略結婚に利用されたオデットは、当主代理から墓守の仕事まで押し付けられてしまう。
辟易としながらも霊廟を清掃していると、墓石の一部が崩れ落ちていることに気づく。石の欠片を拾い集め、修繕に取り組みはじめたら、不思議な声が聞こえてきた。
『――酷い目に遭っているお主を助けてやる！』
オデットの前に現れたのは、黄金竜を自称する、丸っこくてぷにぷにのカエルで!?

〔お前たちを異世界に転移させる。どのように転移するかを自分で選ぶといい、時間は三時間だ〕
真っ白な空間で突然何者かにそう告げられたクレインは「戦いのみではなく、手に職を持っておいたほうが生きていくのに困らない」と考える。彼女は戦闘スキルだけでなく、生産職スキルを得て、異世界に降り立つ。しかし、転移した先は転移者が「異邦人」と呼ばれ、望まれない世界だった！

王太子から婚約を破棄された公爵令嬢シャーロット・ココリアラ。
彼女は職業が〈癒し手〉である乙女ゲームのヒロインと比べられ、しかも「笑いもせずつまらない〈闇の魔法師〉の女は世界の平和でも祈ってろ」と言われる始末。
この世界の誰も知らないゲーム知識を活かし、あっさりと〈癒し手〉に転職したシャーロットは、さらにはダンジョン攻略に苦戦する勇者パーティに勧誘されて……!?

20代にして過労死してしまった会社員のエマは、５歳の姿に若返り、異世界で目が覚める。街の中で見かけたのは、美しい店構えの宝石店。宝石への強い憧れがあったエマがショーウィンドウを眺めていると、女性店員に声をかけられた。店員クロエは、エマに身寄りがないことを知ると、彼女の親代わりとなることを決意する。
――月日が経ち、ジュエリーショップの２号店を任されるまでに成長したエマ。
ある日、金髪碧眼の美形伯爵フェリシアンが来店する。彼は、傷も不純物もない無処理のエメラルドという、ほとんど入手することができない宝石を求めていて……!?